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2022年12月17日土曜日

【ミュニシパリズム】【バルセロナ】水道、再び公営化! 欧州・水の闘いから日本が学ぶこと


高城さんが提唱する「ミュニシパリズム」とは何か?

先日の高城剛さんのメルマガ(Vol.590 593 595 596)や、映画 ガヨとカルマンテスの日々でも描かれていた、地域の主権を大切にする新しい社会・政治運動「ミュニシパリズム」です。

ミュニシバリズムは、地方自治体を意味する”municipality”に由来することばです。

政治参加を選挙による間接民主主義に限定せずに、地域に根付いた自治的な民主主義や合意形成を重視する考え方や取り組みのことです(#ミュニシパリズムって何?(もりの人みっけ)より)。高城さんは「地域・自治体主義」と紹介しています。

本書はオランダ・アムステルダムを本拠地とする政策シンクタンクNGO「トランスナショナル研究所」の元研究員で、現在は2022年6月に東京都杉並区初の女性区長になった岸本聡子氏による著書です。

テーマは1980年以降、民営化路線を歩んできた欧州の水道事業を、料金高騰や杜撰な管理などの問題から解決するために、再び公営化に戻そうという大きな市民運動についてです。

特に第六章、第七章は「バルセロナ・イン・コモン(Barcelona en Comu)」と「ミュニシパリズム」について書かれており、高城さんのメルマガをより理解することができるので必読です。

先行する欧州での「グローバル資本と中央政府の暴走」に抗う「自治体」の状況を知ると、日本ではまだまだ準備・対策できることがたくさんあることに気づきます。


目次

  • はじめに 奪われる「水への権利」
  • 第一章 水道民営化という日本の危機
  • 第二章 水メジャーの本拠地・パリの水道再公営化
  • 第三章 資本に対抗するための「公公連携」
  • 第四章 新自由主義国・イギリスの大転換
  • 第五章 再公営化の起爆剤は市民運動
  • 第六章 水から生まれた地域政党「バルセロナ・イン・コモン」
  • 第七章 ミュニシパリズムと「恐れぬ自治体」
  • 第八章 日本の地殻変動
  • おわりに 草の根から世界は変わる