今、世界で何が起きているのか? そして日本の未来は?
高城剛さんの著書「いままで起きたこと、これから起きること。「周期」で読み解く世界の未来」でフランスの歴史人口学者・家族人類学者のエマニュエル・トッド氏が紹介されていました。先日トッド氏の「第三次世界大戦はもう始まっている」を紹介しましたが、最新刊が発売されましたのでご紹介します。
『西洋の敗北 日本と世界に何が起きるのか』は、西洋の価値観や文化が衰退し、経済的・政治的影響力が低下する中、世界秩序にどのような影響を与えるかを考察しています。トッド氏の歴史人口学者・家族人類学者としての視点は非常に洞察に富んでおり、日々の断片的なニュースに振り回されない、世界を俯瞰する視点を得ることができます。また、日本が世界の中でどのような存在になるべきかについてのヒントも示されています。
先日の高城剛さんのメールマガジン(Vol.703)で最近読んだ本にユヴァル・ノア・ハラリ氏の新刊「Nexus : A Brief History of Information Networks from the Stone Age to AI(※日本語版は2025年3月5日発売予定)」が紹介されていましたが、ハラリ氏とは異なる世界観を知ることができるおすすめの一冊です。
目次
- 日本の読者へ ―日本と「西洋」
- 序章 戦争に関する10の驚き
- 第1章 ロシアの安定
- 第2章 ウクライナの謎
- 第3章 東欧におけるポストモダンのロシア嫌い
- 第4章 「西洋」とは何か?
- 第5章 自殺幇助による欧州の死
- 第6章 「国家ゼロ」に突き進む英国 ―亡びよ、ブリタニア!
- 第7章 北欧 ―フェミニズムから交戦主義へ
- 第8章 米国の本質 ―寡頭制とニヒリズム
- 第9章 ガス抜きをして米国経済の虚飾を正す
- 第10章 ワシントンのギャングたち
- 第11章 「その他の世界」がロシアを選んだ理由
- 終章 米国は「ウクライナの罠」にいかに嵌ったか 1990年―2020年
- 追記 米国のニヒリズム ―ガザという証拠
- 日本語版へのあとがき ―和平は可能でも戦争がすぐには終わらない理由